10年以上に及ぶ高度人材領域での実績を元に、2020年4月から在留資格「特定技能」での採用/就職支援をスタートしたフォースバレー・コンシェルジュ株式会社。
今回は介護現場での外国人採用を積極的に推進されている桜十字グループ海外人材事業部の小林様より、お話を伺います。
Profile
桜十字グループ
海外人材事業部 小林 慎哉 様
2016年よりEPA介護、2017年よりEPA看護の受入れがスタートしました。振り返ってみれば、この受入れが海外人材を受け入れていく「トライアル」の位置付けとなっていたと思います。しかしその後、程なくしてグループ内での人手不足や離職率が大きな課題として顕在化。2019年から、本格的に海外人材の獲得に踏み切る事になりました。
やはり大きな要因は、現場の人手不足です。技能実習生の受け入れにも取り組んでおり、もちろん目的は技能を教えるということでしたが、結果的に活躍してくれており現場ではとても助かっていました。しかしながら、さらに受入れをしたく「特定技能」による人材の受け入れをスタートしました。技能実習だけは受け入れられる人数制限がありますので、戦力となる人数が、現場のニーズに対して足りていない状況でした。
もちろん、日本人の方と比べてしまうと日本語力に若干の差はありますが、介護現場で働く上で、覚えた仕事をしっかりとしたり、患者さまやお客さまとコミュニケーションが取ることが出来れば、必ずしもネイティブレベルの日本語が必要なわけではありません。勤務における積極性や誠実性については、とても素晴らしく優秀だと感じています。
当事業部が、生活面でのトラブル対応や寮の管理までまとめて対応する体制にした事で、受入先の各事業所は業務指導に専念する事ができ、非常にスムーズに受け入れを進める事ができています。
また、特定技能については「日本人と同等の待遇」が求められますので、この点では現場への説明など慎重に進める必要がありましたが、日本での生活経験がある国内に在留している海外人材の場合、従来の技能実習生と比べた時に自分で出来る事の範囲が広かったり、日本語レベルが高いという点で、現場からの評価は非常に高いです。また、新型コロナウイルスの影響を受けず、国内に在留している海外人材で今すぐに採用できるという点でも、特定技能のメリットは非常に大きかったのだと思います。
一方で、特定技能の離職リスクを不安視する受け入れ事業所も少なくありませんので、当事業部として、引き続き制度設計などを通して離職防止策について取り組んでいきたいと考えています。一方で、特定技能の離職リスクを不安視する受け入れ事業所も少なくありませんので、当事業部として、引き続き制度設計などを通して離職防止策について取り組んでいきたいと考えています。
フォースバレーさんは、申し込みからサービス利用開始までのスピードが速く、実際すぐに内定を出せる人材に出会うことができたので大変ありがたく思っています。また、他社からは海外在住者の紹介をご提案いただくことがほとんどでしたが、国内留学生を多くご紹介いただける企業はフォースバレーさんが唯一でした。実際に今回の内定者については現場からも好印象で、特に日本語力の高さが評価されています。また、介護業務に関する理解も、単に勉強してきただけの知識ではなく、実体験に基づいたお話をされていた点も印象的でした。
今後も特定技能・技能実習生・EPA・介護と、採用チャネルは多様に持って採用を進めていきたいと思っており、特にその中でも、特定技能には力を入れていきたいと思っています。日本人に比べ離職率が低い事や、中には外国籍の社員が自発的に職場の改善提案をしている様な事例も出てきており、今後も海外人材の受け入れを更に拡大していく事は間違いないかと思います。
一方で、教育体制への不安などもあり、特に海外人材については、現場から介護経験を重視する声が根強いのも実情です。まずは今、現場にも「こんなにいい子がきてくれるんだ」という印象を持っていただきつつ、介護経験がある外国籍の先輩社員がいる状態を作る。そして段階を経て、未経験の方も積極的に受け入れ、育てられる体制を整えていく事で、更に取り組みを進めていきたいと考えています。
ありがとうございました!