Connect Job WORKERSでは、在留資格「特定技能」で外国人雇用を考える皆様に役立つ情報を発信していきます。
本日は特定技能採用を検討中の企業様に向けて、一番気になる「コスト」の詳細をお伝えいたします。
前回のコラムで書いた通り、特定技能とは高度人材(技術・人文知識・国際業務)と実習生(技能実習)の中間に位置づけられる在留資格で、イメージとしてはコストも中間くらいなのかな?と考えられる方が多いかと思います。
しかし、実は特定技能は技能実習生よりもトータルのコストは低くなると考えられます。一人当たりの年間採用コストをシミュレーションしてみると、
技能実習 (団体監理型) | 特定技能 (登録支援機関に委託) | 特定技能 (登録支援業務を内製化) | |
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人件費 | ¥170,000/月 (¥1,013/hと想定) | ¥200,000/月 (¥1,200/hと想定) | ¥200,000/月 (¥1,200/hと想定) |
福利厚生費他 (人件費の30%として計算) | ¥51,000/月 (家賃補助等含む) | ¥60,000/月 (通勤費等含む) | ¥60,000/月 (通勤費等含む) |
採用に係る費用 (人材の募集-採用) | ¥350,000 (初期費用) | ¥200,000 | ¥200,000 |
管理費用 | ¥40,000/月 | ¥20,000/月 | なし |
手続き関連費用 (在留資格申請等) | なし (初期費用に含まれる) | ¥100,000 | なし |
研修費用等 | ¥70,000/年 (入社前研修・検定料等) | なし | なし |
その他本社部門に係るコスト | ¥25,000 (4人の実習生を採用した際の1人当たり年会費等) | 直接的になし、但し人事部門のサポート工数はある程度発生 | 直接的になし、但し人事部門のサポート工数は大きく発生 |
合計 | 約358万 | 約348万 | 約314万 |
あくまで当社シミュレーションですので、実際の数値と異なる場合がございます。
となり、特定技能外国人に対して月給を実習生より3万円上乗せしたとしても、年間コストは特定技能の方が低いという結果になります。
また、登録支援業務を内製化することで、更にコストを下げられますが、その分本社部門の間接費は大きく上がると想定されるので、そこのバランスは見極める必要があります。
ただ、中長期的に自社の特定技能受け入れ体制を整え、間接費の効率化が図れれば、最もコストパフォーマンスの高い特定技能受け入れを実現できるかと思います。
結論として、特定技能では、一定の日本語力と専門性を持った人材を、年間コストを実習生よりも抑えて採用出来るということになります。
それでは、次回は「特定技能は本当に転職リスクがあるのか」についてご説明いたします。